コンピュータの誤差とは??正確性を脅かす誤差の種類と影響を理解しよう【備忘録-基本情報技術者試験対策 #16】

基本情報技術者試験

※ 本記事では、基本情報技術者試験の対策として私が勉強したことを備忘録的にまとめておきたいと思います。
少しでも参考になれば嬉しいです。

はじめに

さて今回は、基本情報技術者試験で問われるコンピュータの誤差についてまとめたいと思います。

たくさん種類があるので、混同しないようにそれぞれの特徴をチェックしておきましょう。

我々が日常的に使用するコンピュータは、驚異的な計算能力を持っていますが、その正確性には限界があります。有限の桁数で数値を表現し、計算やデータ処理を行う際に、さまざまな誤差が生じることがあるためです。

このようなコンピュータの誤差は、計算結果やデータ処理の正確性に影響を与え、時には重大な結果の誤りを招くことさえあります。

コンピュータの誤差にはさまざまな種類があります。例えば、けたあふれ誤差では、表現しきれない大きな値が生じ、情報落ちは桁数の大きく異なる値を扱った際に生じます。また、打切り誤差では無限の桁数を有限の桁数で表現する際に生じる誤差が問題となります。

けた落ちや丸め誤差など、他の種類の誤差も存在します。これらの誤差は、計算やデータ処理の正確性を脅かすだけでなく、科学やエンジニアリングなど正確な結果が求められる分野においても重大な影響を及ぼします。

コンピュータの誤差を理解し、対策を講じることは、正確な計算やデータ処理を行う上で欠かせません。特に重要な研究や高精度なシミュレーションなど、正確性が要求される場面では、誤差の影響を最小限に抑える技術やアルゴリズムの開発が求められます。

以降コンピュータの誤差の種類やその重要性について、具体的な説明や実例を交えて解説します。コンピュータの世界で正確性を追求するために、誤差についての理解を深めましょう。

ちなみに私はこの参考書を使って勉強してました。

漫画形式で読みやすく、分かりやすい内容になっているため、無理なく学習を進められると思います。

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コンピュータの誤差とは??

さてさてまずは、コンピュータの誤差とは何ぞや・・・、というところについてしっかりとおさえておきましょう。
(はじめに、と繰り返しになる点もあるかと思いますが、許してください・・・)

コンピュータの誤差とは、計算やデータ処理において予測と実際の結果との間に生じるずれや差を指します。コンピュータで数値計算やデータ処理を行う際に、厳密な結果を得ることは難しいのです。その理由はいくつかあります。

まず第一に前提として、コンピュータは有限の桁数で数値を表現する必要があります。
(無限に続く数字を表現するなんて出来ないですよね??)

では浮動小数点数のような数はどのように扱うかと言うと、仕方なく一部の桁を切り捨てて表現するわけです。このちょっとした切り捨てがわずかな誤差を生み出すわけですね。

また、コンピュータは近似計算を行います。円周率 π のような無理数や、三角関数の値などは厳密な数値で表現することができません。そのため、近似的な値を使用して計算を行うことになります。これらもまた、正確な結果との差異を生み出します。

このような誤差は、コンピュータの内部処理やデータ表現の限界に起因しています。数値計算やデータ処理の精度を高めるためには、より高精度なデータ型やアルゴリズムを使用する必要がありますが、それでも完全な精度を実現することは困難です。

コンピュータの誤差は、特に科学や工学、金融などの分野でとてもクリティカルな影響を及ぼします。たとえば、気象予測や株式市場の予測、シミュレーションなどでは、ちょっとした誤差が結果に影響を及ぼす可能性があります。そのため、誤差の影響を最小限に抑えるための手法やアルゴリズムの開発が行われています。

いかがでしょうか。要はコンピュータの誤差を理解し、それに適切に対処することが非常に重要というわけです。正確な結果が求められる場合には、誤差を考慮したアルゴリズムや数値処理の手法を使用することが必要です。また、誤差の影響を最小限にするために、データの精度や計算の精度についても検討する必要があります。

以上が、コンピュータの誤差についての概要です。コンピュータの処理における誤差は避けられないものではありますが、適切なアプローチと理解によって、より正確な結果を得ることができるでしょう。

コンピュータの誤差の種類

けたあふれ誤差

けたあふれ誤差は、コンピュータのビット数が限られているために表現しきれない大きな値が生じる誤差です。

けたあふれ誤差
  • 説明

    コンピュータは有限のビット数で数値を表現するため、扱える数値の範囲には制限があります。

    もし計算結果がその範囲を超える場合、けたあふれ誤差が生じます。

    この誤差により、正確な結果ではなく、オーバーフローとして扱われることがあります。

  • 実例

    例えば、整数の加算において、ビット数がオーバーフローすると、結果が負の値になることがあります。

    8ビットの符号なし整数の最大値255に1を加えると、ビット数がオーバーフローし、結果は0になります。

  • 結論

    けたあふれ誤差は、計算結果が表現可能な範囲を超える場合に生じ、正確性に影響を与えます。

情報落ち

情報落ちは、計算過程で桁数が大きく異なる値を扱った場合に生じる誤差です。

情報落ち
  • 説明

    コンピュータは有限の桁数で数値を表現します。

    もし計算過程で非常に大きな値と小さな値を同時に扱う場合、小さな値が桁落ちしてしまい、正確性が損なわれます。

  • 実例

    例えば、非常に大きな数値と非常に小さな数値の差を計算する場合、小さな数値は桁落ちし、計算結果に正確性の損失が生じます。

    これは、浮動小数点数の減算において特に顕著です。

  • 結論

    情報落ちは、計算過程で桁数の大きく異なる値を扱った際に生じ、正確性に影響を与えます。

打切り誤差

打切り誤差は、無限小数や無限級数を有限の桁数で表現する際に生じる誤差です。

情報落ち
  • 説明

    コンピュータは有限の桁数で数値を表現する必要があります。

    ここで困るのが、無限の桁数を必要とする数値です。
    (あくまでも、正確に数値を表現するために無限の桁数を必要とする場合があるよということです。)

    まぁ無理なので、当然のことながら無限の数値は、無理やり有限の桁数で表現してしまいます。これが正確な数値とのずれを生み出すわけです。

  • 実例

    例えば、非常に大きな数値と非常に小さな数値の差を計算する場合、小さな数値は桁落ちし、計算結果に正確性の損失が生じます。

    これは、浮動小数点数の減算において特に顕著です。

  • 結論

    情報落ちは、計算過程で桁数の大きく異なる値を扱った際に生じ、正確性に影響を与えます。

けた落ち

けた落ちは、計算結果の有効桁数が減少し、正確性が損なわれる誤差です。

情報落ち
  • 説明

    コンピュータでは、有限の桁数で数値を表現します。

    もし計算過程で非常に近い値を引き算する場合、有効桁数が減少し、正確性が損なわれます。

  • 実例

    例えば、非常に大きな数値と非常に小さな数値を加算する場合、小さな数値は有効桁数が減少し、計算結果には正確性の損失が生じます。

  • 結論

    けた落ちは、計算結果の有効桁数が減少し、正確性に影響を与えます。

丸め誤差

丸め誤差は、有限の桁数で実数を表現する際に生じる誤差です。

情報落ち
  • 説明

    コンピュータでは実数を有限の桁数で表現しますが、一部の実数は無限の桁数が必要です。

    このような実数を有限の桁数で表現すると、近似値が使用され、正確性が損なわれます。

  • 実例

    例えば、1を3で割る計算結果は0.333…ですが、コンピュータでは有限の桁数で近似値を使用するため、結果は0.333となり、丸め誤差が生じます。

  • 結論

    丸め誤差は、有限の桁数で実数を表現する際に近似値が使用されることで生じ、正確性に影響を与えます。

おわりに

さて今回は、基本情報技術者試験で問われるコンピュータの誤差についてまとめました。
(ピックアップしてご紹介したのは、けたあふれ誤差、情報落ち、打切り誤差、けた落ち、丸め誤差の5つです。私は知りませんが、他にも色々あるのでしょうか・・・勉強不足ですね。)

けたあふれ誤差表現しきれない大きな値が生じる誤差

情報落ち桁数の大きく異なる値を扱った際に生じる誤差

打切り誤差無限の桁数を有限の桁数で表現する際に生じる誤差

けた落ち有効桁数の減少により正確性が損なわれる誤差

丸め誤差有限の桁数で実数を表現する際に生じる誤差

繰り返しになりますが、コンピュータの誤差は、計算結果やデータ処理の正確性に影響を与えるため、正確な結果が求められる分野では特に重要です。

コンピュータの誤差は避けられないものであり、正確な計算やデータ処理にはその影響を理解する必要があります。特に科学やエンジニアリングなどの分野では、コンピュータの誤差に対する理解と対策が不可欠です。正確な結果を得るため、誤差を最小限に抑える手法や適切な数値表現方法をしっかりと学び選択することが重要です。

コンピュータの誤差を理解し、正確性を確保するための努力は、私たちの日常生活から科学的な研究まで、あらゆる分野で重要な役割を果たすため、とても大切ですね。

基本情報技術者試験をきっかけに、より発展した知識を身に着けられるとGoodですね。

前回まとめた記事も読んでもらえると嬉しいです!

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オススメ参考書 & Udemy講座

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