※ 本記事では、基本情報技術者試験の対策として私が勉強したことを備忘録的にまとめておきたいと思います。
少しでも参考になれば嬉しいです。
はじめに
さて今回は、基本情報技術者試験対策として、データベースの基礎知識についてまとめたいと思います。
感覚的に分かっていることもあれば、実は知らなかった!なんてこともあるかと思います。
最重要な用語だけピックアップしましたので、必ず覚えておくようにしましょう!
ちなみに私はこの参考書を使って勉強してました。
漫画形式で読みやすく、分かりやすい内容になっているため、無理なく学習を進められると思います。
過去問を解きまくり、不明点があれば参考書で知識を補う、このサイクルで試験対策するのが私のオススメです!
最新版はこちらです。
少し内容が異なる部分もあるかもしれませんが、大まかには変わらないはずですので、安心して下さい。
データベース
データベースとは??
まずは、そもそもデータベースって何??といったところからスタートです。
データベースとは、大量のデータを効率的に保存・管理し、必要なときに迅速にアクセスできるようにするための仕組みです。データは一定の構造に基づいて整理され、コンピュータ上に保存されています。特に、現代の情報社会では、企業の顧客情報、売上データ、商品在庫など、あらゆる分野でデータベースが活用されています。
例えば、オンラインショップでは、購入者の情報や注文履歴、商品在庫などがデータベースで管理され、リアルタイムで情報が更新されます。このようなデータの集積と効率的な管理が、ビジネスのスムーズな運営を支えています。
データベースには以下のような特徴があります。
- データの構造化:
データが決まった形式で整理され、管理しやすくなっている。
- 高速な検索・抽出:
必要なデータを効率的に検索・取得できる。
- 共有と管理:
複数のユーザーが同時にアクセス・操作できる。
- データの整合性維持:
データの一貫性や正確性が保たれる仕組みがある。
まぁ、”データ”を綺麗に整理して貯めておく場所、とでも覚えておけば良いでしょう!
さてさて、一概にデータベースと言えど、様々な種類が存在します。特徴的なものはしっかりと覚えておくようにしましょう。
リレーショナルデータベース(RDB:Relational Database)
リレーショナルデータベース(RDB:Relational Database)は、最も一般的なデータベースシステムで、データを表形式で格納します。関係データベースとも呼ばれますね。
データは行と列で整理され、行はレコード(データの一つの単位)、列は属性(フィールド)を表します。SQL(Structured Query Language)というクエリ言語を使用して、データの検索、更新、削除を行います。
利点としては下記があげられます。
- データの正確性を保ちながら効率的に管理できる。
- 異なるテーブル間のデータを簡単に関連付けることができる(リレーション)。
- ACID特性(Atomicity、Consistency、Isolation、Durability)を持ち、トランザクション処理が保証されている。
代表的な製品もご紹介しておきましょう。
- MySQL
- PostgreSQL
- Oracle Database
- Microsoft SQL Server
非リレーショナルデータベース(NoSQL: Not Only SQL)
NoSQLデータベースは、リレーショナルデータベースのように厳密なスキーマを持たず、柔軟なデータ構造をサポートします。
特に、ビッグデータやリアルタイムのデータ処理を必要とするアプリケーションに向いています。データモデルはキーバリュー型、ドキュメント型、グラフ型、カラム型など多岐にわたります。
利点としては下記があげられます。
- 大量の非構造化データを効率的に扱うことができる。
- 水平スケーリングに強く、データの分散処理が容易。
- 柔軟なデータモデルにより、データの形式が頻繁に変更される環境に適している。
代表的な製品もご紹介しておきましょう。
- MongoDB(ドキュメント型)
- Cassandra(カラム型)
- Redis(キーバリュー型)
- Neo4j(グラフ型)
オブジェクト指向データベース(OODB: Object-Oriented Database)
オブジェクト指向データベースは、オブジェクト指向プログラミング(OOP)の概念に基づいて設計されたデータベースです。
データをオブジェクトとして扱い、そのオブジェクトが持つ属性やメソッドも格納されます。プログラムとデータベースの整合性が高く、特に複雑なデータモデルを扱う際に有効です。
利点としては下記があげられます。
- オブジェクト指向プログラムとの親和性が高い。
- 複雑なデータ構造を自然に表現できる。
代表的な製品もご紹介しておきましょう。
- db4o
- ObjectDB
グラフデータベース
グラフデータベースは、ノード(データの点)とエッジ(点同士のつながり)を使ってデータを表現します。特にソーシャルネットワークや推薦システムのように、データ同士の関連性を重視するシステムでの利用が増えています。
利点としては下記があげられます。
- ノード間の関係性を直感的に表現でき、複雑なクエリにも対応可能。
- リアルタイムでの関係探索に強い。
代表的な製品もご紹介しておきましょう。
- Neo4j
- Amazon Neptune
時系列データベース
時系列データベースは、時間の流れに沿って発生するデータを効率的に管理するために特化されたデータベースです。センサーデータや株価のように、時間軸に沿ってデータが蓄積される分野での使用に適しています。
利点としては下記があげられます。
- 時間に基づいたデータのクエリが効率的。
- 大量の時系列データを迅速に処理可能。
代表的な製品もご紹介しておきましょう。
- InfluxDB
- Prometheus
データベース管理システム(DBMS:Data Base Management System)
データベース管理システム(DBMS:Database Management System)は、データベースの作成、管理、操作を効率的に行うためのソフトウェアです。DBMSを使用することで、大量のデータを一元的に保存し、安全かつ効率的に管理することが可能です。特に、基本情報技術者試験では、DBMSの役割や機能、種類についての理解が重要になります。
- データの定義と操作:
DBMSはデータを定義し、クエリを通じてデータの追加、更新、削除などの操作を可能にします。SQL(Structured Query Language)が一般的に使用されます。
- データの整合性の維持:
データの一貫性と整合性を維持するために、DBMSはトランザクション処理を管理します。これにより、同時に複数のユーザーがデータを操作してもデータの矛盾が生じないようにします。
- アクセス制御とセキュリティ管理:
DBMSは、データへのアクセス権限を管理し、不正なアクセスからデータを保護する機能を提供します。ユーザーごとに権限を設定することで、機密性を確保します。
- データのバックアップとリカバリ:
予期せぬ障害が発生した際にデータを保護するため、DBMSは自動的にデータのバックアップを行い、必要に応じてデータをリカバリ(復元)する機能を持っています。
正規化
正規化は、データベースの設計技法の一つで、データの重複や冗長性を削減し、データの整合性を保つために行われます。これにより、データの更新、削除、追加が容易になり、一貫性のあるデータベースを維持することができます。
第1正規形~第3正規形まで、複数の段階(正規形)に分けられており、段階ごとにデータベース構造が改善されます。
正規化は、主に関係データベースで使用されますが、その基本的な考え方は他のデータベースモデルにも適用できます。
関係演算
関係演算(Relational Operations)は、関係データベースでテーブル(関係)に対して行う操作の一種であり、データベース管理システム(DBMS)で頻繁に使用される操作です。主に、データの抽出や操作を行い、必要な情報を得るために利用されます。基本情報技術者試験でも重要なテーマの一つです。
選択
選択は、テーブルの中から特定の条件に一致する行(レコード)を抽出する操作です。SQLでは、SELECT文のWHERE句を使用してこの操作を実行します。たとえば、「従業員テーブル」から「年齢が30歳以上の従業員」を抽出する場合です。
SELECT * FROM employees WHERE age >= 30;
射影
射影は、テーブルの中から特定の列(カラム)を選び出す操作です。選択された列のみを返すため、不要な情報を削除し、見やすくまとめることができます。
SELECT name, department FROM employees;
結合
結合は、2つ以上のテーブルを特定の条件で組み合わせて新しいテーブルを作る操作です。最も一般的な結合は「内部結合」で、共通のキーを基に結びつけます。これにより、関連するデータを一つの結果として表示できます。
SELECT employees.name, departments.department_name
FROM employees
JOIN departments ON employees.department_id = departments.id;
スキーマ
スキーマとは、データベースの構造や形式を定義する枠組みのことです。簡単に言うと、データベース内でどのようなデータをどのように保存し、管理するかを示す「設計図」の役割を果たします。スキーマはデータベースを理解し、効率的に使用する上で非常に重要です。
データベース管理システム(DBMS)は、以下の3つの異なるスキーマ階層で構成されています。
- 外部スキーマ(External Schema):
ユーザーがデータベースにアクセスするときに見るデータのビュー(表示形式)のことです。例えば、営業部門のユーザーが必要な顧客情報のみを表示させるといった形で、利用者ごとに異なるビューを定義できます。外部スキーマは、セキュリティや業務に応じた柔軟なデータ表示が可能です。
- 概念スキーマ(Conceptual Schema):
データベース全体の構造を定義するスキーマであり、データの全体像を提供します。データがどのように組織化され、どのような関係があるのかを示す抽象的なモデルで、外部スキーマと内部スキーマの仲介役を果たします。テーブルの定義や制約、データ型などを含み、データベース全体の管理において重要です。
- 内部スキーマ(Internal Schema):
実際にデータがどのように物理的に保存されているかを定義します。データファイルの構造やインデックスの管理、格納場所などが含まれます。内部スキーマは、ハードウェアやストレージメディアの最適化に深く関わり、パフォーマンスに大きな影響を与える要素です。
主キーと外部キー
データベース管理において、主キー(Primary Key)と外部キー(Foreign Key)は、データの整合性を保つために重要な役割を果たします。
主キー
主キーとは、データベース内のテーブルにおいて、一意にレコード(行)を識別するためのフィールド(列)です。主キーを設定することで、同じデータが重複して入力されることを防ぎ、データの正確性や整合性を保ちます。
主キーの特徴は次の通りです。
- 一意性:
主キーの値は、テーブル内で重複してはならない。
- 非NULL:
主キーにはNULL(空の値)を設定できない。必ず値が存在する必要があります。
- 複合主キー:
複数の列を組み合わせて1つの主キーとすることも可能です。例えば、社員番号とプロジェクト番号の組み合わせで一意に特定できるケースです。
外部キー
外部キーは、他のテーブルの主キーを参照するフィールドです。外部キーを設定することで、複数のテーブル間にリレーション(関係)を構築し、データの整合性を保つことができます。たとえば、学生データベースと科目データベースを外部キーで関連付けることで、学生がどの科目を受講しているかを管理できます。
外部キーの特徴は次の通りです。
- 参照制約:
外部キーの値は、参照するテーブルの主キーに一致する必要があります。この制約により、無効なデータが入力されることを防ぎます。
- NULL許可:
外部キーはNULLを許可することができます。ただし、その場合、NULLはどのレコードも参照していないことを意味します。
項目 | 主キー(Primary Key) | 外部キー(Foreign Key) |
---|---|---|
定義 | テーブル内で一意に行を識別する | 他のテーブルの主キーを参照する |
一意性 | 一意である必要がある | 一意である必要はない |
NULLの扱い | 許可されない | 許可される場合がある |
使用目的 | テーブルの整合性を確保する | テーブル間のリレーションを構築する |
最後に
さて今回は、基本情報技術者試験対策として、データベースの基礎知識についてまとめました。
どれもこれも最重要単語ですので必ず覚えておくようにしてくださいね。
※ちなみにデータベースの種類については、リレーショナルデータベースだけ覚えておけばまぁOKです。
以上!
前回まとめた記事も読んでもらえると嬉しいです!
基本情報以外の勉強記事も是非!
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過去問編
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過去問を解きまくり、不明点を参考書で補う。これが最高の勉強サイクルです~
私が勉強する際に使用していたオススメ参考書は以下です。
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