※ 本記事では、基本情報技術者試験の対策として私が勉強したことを備忘録的にまとめておきたいと思います。
少しでも参考になれば嬉しいです。
はじめに
さて今回は、基本情報技術者試験対策として、CISCとRISCの基本原理と違いについてまとめたいと思います。
我々が使っているデジタルワールドの裏側には、驚くべき計算機アーキテクチャが存在します。
その中でも、CISC(Complex Instruction Set Computer)とRISC(Reduced Instruction Set Computer)という2つのアーキテクチャは、プロセッサの設計における根本的な選択を提示しています。
CISCは多機能性を追求し、高度な命令を持つ一方、RISCはシンプルな命令セットと高速な実行を追求します。
どちらが選ばれるべきなのでしょうか?この魅力的なディレンマに迫り、各アーキテクチャの基本原理・メリットとデメリットを探求してみましょう。
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CISCとRISCの基本概要と違い
CISCの基本概要
CISC(Complex Instruction Set Computer)は、プロセッサが多機能で複雑な命令セットを持つアーキテクチャです。
CISCプロセッサは、1つの命令で複数のタスクを処理できるため、プログラマーが少ない命令で複雑な操作を行うことが可能です。これにより、高度な命令の実行が容易で、プログラムの短縮化や効率的なコーディングが可能となります。
ただし、命令の長さや実行速度はバラバラになってしまいます。まぁ複雑なんでね・・・
ちなみに、マイクロプログラムを内部に記憶させることで、多機能で複雑な命令実行を実現しているようです。回路そのものは単純なんですがね。
- 多機能性の宝庫:
CISCは多種多様な命令を持っており、1つの命令で複数のタスクをこなすことができます。これにより、プログラマーは少ないコード行で高度な操作を実現できるため、開発効率が向上します。
- 高度な命令:
CISCプロセッサは、数学的な計算から文字列処理まで、さまざまな操作をサポートします。これにより、プログラムの柔軟性が増し、幅広いアプリケーションに適用できます。
- 複雑な回路:
CISCプロセッサは高度な命令を持つため、内部の回路も複雑です。これにより、プロセッサの設計や製造は一般的に綿密な計画とリソースを要します。
- 利点と注意点のバランス:
CISCの利点は高度な機能と柔軟性にありますが、複雑な命令が実行速度の低下をもたらすこともあります。プロセッサの性能とデザインのバランスを取る必要があります。
RISCの基本概要
RISC(Reduced Instruction Set Computer)は、プロセッサがシンプルな命令セットを持つアーキテクチャです。
RISCプロセッサは、基本的な命令のみを持ち、それらを高速で実行することに焦点を当てています。プログラマーは、複雑な操作を複数の基本命令で組み立てる必要がありますが、その代わりに高速で効率的な実行が可能となります。
また、命令の長さや実行速度はがほとんど等しいという特徴も重要です。これにより、パイプライン処理の実行効率を高くすることができるようです。パイプライン処理については以前まとめていますので、是非そちらの記事をご覧ください!
ちなみにこちらはCISCと異なり、ワイヤードロジックによって全ての命令をハードウェア的に実装するようです。ワイヤードロジックは単純に物理的に結線して論理回路を作成していく方法です。
- シンプルな命令:
RISCは基本的な命令セットを持ちます。これにより、プロセッサ内部の回路もシンプルで、高速な命令実行が可能となります。
- 高速な実行:
基本命令を組み合わせて処理を行うスタイルは、効率的で高速な実行を実現します。プロセッサの性能が向上し、応答速度が改善されます。
- プログラマーの負担:
RISCプロセッサでは、複雑な操作を基本命令の組み合わせで実現する必要があります。プログラマーは操作を組み立てる役割がありますが、その代わりに高速な実行が得られます。
- 設計と製造の容易さ:
シンプルな命令セットと内部回路のシンプルさにより、RISCプロセッサの設計と製造は比較的容易です。
CISCとRISCの主な違い要約
CISCは多機能な複雑な命令を持ち、プログラマーに高度な機能を提供します。一方、RISCはシンプルな命令セットを持ち、高速で効率的な実行を追求します。CISCは少ない命令で複雑な操作を行えるが、実行速度は低下する可能性があります。RISCは基本命令を組み合わせて処理を行うため、高速な実行が可能です。
CISC(Complex Instruction Set Computer)
- 特徴:
複雑な命令セットを持ち、高度な機能と多機能性を提供。 - メリット:
少ないコード行で多彩な操作が可能。高度な命令で柔軟なプログラミングが可能。 - デメリット:
複雑な回路により設計や製造が難しくなる場合があり、実行速度が低下する可能性も。
RISC(Reduced Instruction Set Computer)
- 特徴:
シンプルな命令セットで高速な実行を追求。 - メリット:
基本命令の組み合わせで高速な処理が可能。プロセッサの設計や製造が容易。 - デメリット:
複雑な操作を基本命令で組み立てるため、プログラマーの負担が増える。
CISCとRISCの利用例
CISCの利用例
CISCプロセッサは、高度な機能と多機能性を必要とする場面で輝きます。デスクトップコンピュータやサーバーアプリケーション、高度な処理が求められるアプリケーションなど、多岐にわたるシナリオで活用されています。その多彩な命令により、高度な操作を効率的に行うため、プロセッサの利用価値が向上します。
- デスクトップコンピュータ:
CISCプロセッサは多機能性を提供し、画像処理や動画編集など高度な操作を容易にします。複雑な命令により、プログラマーは複雑なタスクを簡潔に実現できます。
- サーバーアプリケーション:
サーバー環境では、多機能性が求められることが多いです。CISCプロセッサは高度な命令により、データベース操作やネットワーク処理など幅広いタスクを効率的にこなすことが可能です。
- 高度な処理が必要なアプリケーション:
シミュレーション、科学計算、人工知能など、高度な処理が必要なアプリケーションにはCISCプロセッサが適しています。複雑な命令により、計算や解析を効率的に行えます。
- ソフトウェアの最適化:
CISCプロセッサの多機能性は、ソフトウェアの最適化にも貢献します。特定のタスクに特化した高度な命令を使い、パフォーマンスを向上させることが可能です。
RISCの利用例
RISCプロセッサは、高速な実行と効率的な電力利用が要求されるシーンで大いに活用されます。モバイルデバイスや組み込みシステム、IoTデバイス、リアルタイムアプリケーションなど、これらの状況ではRISCプロセッサの基本命令によるスピーディーな処理と省電力運用が魅力です。その性能と効率を最大限に引き出すため、選択肢の一つとして活用できるでしょう。
- モバイルデバイス:
モバイルデバイスは、高速な処理と省電力が求められる環境です。RISCプロセッサは基本命令の組み合わせにより、快速な操作を保ちつつ電力効率を最適化します。
- 組み込みシステム:
組み込みシステムは、リアルタイム性や効率が重要です。RISCプロセッサは基本命令によるシンプルなアーキテクチャで、処理の高速化と低電力運用を両立します。
- IoTデバイス:
IoTデバイスは長期間のバッテリー寿命が要求されます。RISCプロセッサはシンプルな回路と基本命令により、エネルギー消費を最小限に抑えつつ処理を効率的に行います。
- リアルタイムアプリケーション:
リアルタイム性が必要なアプリケーション、例えば制御系やセンサーデータの処理などにもRISCプロセッサが適しています。基本命令で迅速な処理を実現できます。
最後に
さて今回は、基本情報技術者試験対策として、CISCとRISCの基本原理と違いについてまとめました。
それぞれの特徴はしっかりとおさえられましたかね??
複雑で多機能なCISCと、シンプルで高速なRISCです。しっかりと頭に入れておくようにしましょうね。
どっちがどっちだっけ・・・となったら頭の文字から考えるのもOKです。
CISCの「C」は「Complex:複雑」という意味です。複雑な分、多機能なはずですよね??それとは対照的に、RISCの「R」は「Reduced:削減」という意味です。余計な物を削減し、シンプルでスピードを追求しているイメージですね。
どうです??覚えられました??
★CISC(Complex Instruction Set Computer)
多機能で複雑な命令セットを持つアーキテクチャ
★RISC(Reduced Instruction Set Computer)
高速でシンプルな命令セットを持つアーキテクチャ
以上!
前回まとめた記事も読んでもらえると嬉しいです!
基本情報以外の勉強記事も是非!
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