統計学入門⑦ データの散らばり(Ⅱ)偏差値

統計学入門

以下の記事では箱ひげ図を例にしてデータの散らばりについて書きました。

今回は少し違った角度からデータの散らばりについて学んでいきましょう。
そこで今回は偏差値について取り上げようと思います。
ここでとある高校生7人の定期テスト(物理)の点数を使わせていただきましょう。
(今回は少数が多く出てきます。有効数字はその時の気分で決めています。)

出席番号241014192537
点数40505555556070

偏差
偏差とは、各データから平均値を引いたものです。今回のデータの平均値は55点です。そのため、偏差を表にまとめると以下のようになります。

出席番号241014192537
偏差-10 -5000515

分散
分散とは、偏差の2乗の平均です。少々難しそうに見えます。実際に計算してみましょう。
偏差の2乗は以下のようになります。

出席番号241014192537
偏差の2乗100 2500025125

これらの平均が分散なので、
 分散 = ( 100 + 25 + 0 + 0 + 0 + 25 +125 ) ÷ 7 = 39.29(小数点以下第3位で四捨五入)

となります。

標準偏差
標準偏差は、分散の正の平方根を取ったものです。つまり、
 標準偏差 =

39.29

= 6.27(小数点以下第3位で四捨五入)

となります。

偏差値
偏差値は以下の式で求めることができます。
 偏差値 = 50 + 10 × ( 点数 – 平均値 ) ÷ 標準偏差
例えば60点の人の偏差値は、平均値が55点であることに注意して

 50 + 10 × ( 60 – 55) ÷ 6.27 = 58.0(小数点以下第2位で四捨五入)

となります。一方で55点の人は、偏差値が50となります。

Exercise1-6
上の定期テストで出席番号2の人の偏差値を求めてみましょう。

(答え)26.1
偏差値を求める式から、
50 + 10 × ( 40 – 55 ) ÷ 6.27 = 26.1(小数点以下第2位で四捨五入)

ここまでのまとめ

偏差・・・各データから平均値を引いたもの

分散・・・偏差の二乗の平均

標準偏差・・・分散の正の平方根

偏差値・・・50 + 10 × ( 点数 – 平均値 ) ÷ 標準偏差

(計算が間違っていたら申し訳ございません。私の計算結果を疑って、計算し直していただけると嬉しいです。)

ちなみにですが、私はこちらの参考書で勉強しています。

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